買い物はノリと勢いという話
自慢ではないが、女子力は低いほうだ。低いというか、はっきりいってないというか。
もし世の中に女子力メーターなる機器があるとしたら、その機器はわたしが計測したら、数値を出すことができないか、「エラー」と表示されるかのどちらかだろう。
というくらい女子力がないことには自信があるのだが、このたびこの世に生をうけてン十年、初めてハイヒールに手を出すことになった。
なぜこの年になってハイヒールを購入することになったのか。まあ、成り行きというか、ノリというか、その場の勢いというか。そんな感じです、はい。
まずは駅ビルに入っていた靴屋を見てみたが、ハイヒールは置いていなかった。しかたない、こんなときは皆大好き楽○を覗いてみよう。
楽○で、ハイヒール、と入力して検索する。途端にずらりと靴が表示される。
はたしてお値段も手頃なハイヒールがあった。さすが楽○だ。
これは良さそうだ、と思ったお店に飛んでみる。靴の説明文をじっくりと読む。何枚も掲載されている写真もじっくりと見る。靴の作りも良さそうだし、デザインもシンプルで飽きがこなくていい。はきやすそうでもある。
色は黒一色しかないようだが、幸い黒を買おうと思っていたので問題はない。
なになに、ヒールの高さは選べるようになっているのか。
5センチ、7センチ、9センチと種類があった。
わたしが今までの人生で履いたことのあるヒールはせいぜい4センチくらいだろう。
さてわたしは何センチのヒールを選ぶべきか。
繰り返しになるが、ハイヒールを買おうと思ったのは勢いだ。
勢いのままに、わたしはヒールが9センチの靴を選んでいた。
ああ、勢いって恐いし、夜中の買い物は危険。
あとは靴のサイズだが、わたしは靴によってサイズが違ってくる。23.5センチか24センチかだ。スニーカーだと23.5のときが多いし、パンプスだと24のときが多い。
ネットだと試し履きができないのが困るよね。
今までの経験を元に、24センチを選択する。
購入手続きを進める。一瞬ためらったが、まだ勢いがあったので、そのまま「購入」ボタンをクリックした。
パンダが喜びのポーズで購入のお礼を告げてきた。
買ってしまった
勢いの結果が届いたよ
注文して2日後だったか3日後だったか、靴が届いた。
ヒールが高いからか、思ったより外箱が大きい。
さっそく開封してみる。ちょっとどきどきする。
靴は丁寧に包装されていた。箱の中に仕切りを作り、さらに片方ずつ袋に入っている。
形を崩さないようにするためなのか、爪先部分には紙が丸めて入れられ、さらに紙からかかと部分まで細長い棒が渡されている。
取り出したハイヒールは、ハイヒールは、すごくハイヒールだった。(なんのこっちゃ)
さすが9センチだ。かなり高い。わあ、と思わず声が出た。
ためしに履いてみることにした。
玄関に靴を置いて足を入れる。ちなみに試し履きのためにストッキングを穿くのが面倒だったので裸足だ。
すんなりと足は入った。両足履いて、そろりと立ち上がる。
さすがに高さを感じるが、想像したほどではなかった。立ち上がった瞬間によろけるのではないかと思ったが、そんなこともなかった。
狭い玄関で足踏みをしてみる。1、2歩歩いてみる。ふむ、良いんじゃないでしょうか。
サイズって大事
うお、合わない
玄関で足踏みしているだけではよくわからないので、外に出て、集合住宅の共用廊下を歩いてみることにした。
歩いてみてわかったことは、思ったよりも歩きやすい。が、あれ、意外と大きい?
歩いているうちに、かかとがすっぽ抜ける感覚がある。つんのめるような感じで、少々歩きづらい。
しまった、これは23.5センチのほうがよかったかもしれない。
共用廊下を歩くのをやめ、わたしは部屋に戻った。ハイヒールはげた箱にしまう。
靴はちょっと大きかった。が、交換に出すのは面倒だ。わたしは1度買った物を交換に出すことはほぼない。
だとしたら残る手段はひとつ、インソールを買おう。
そしてわたしは再び楽○を訪れ、インソールを探した。
インソールを装備したハイヒールの履き心地に納得するのはさらに3日後のことになる。
ハイヒールを履いて外出するのがいつになるのかは不明だ。
後日談だが、インソールをひとつ装備しただけでは足りないのがわかり、もうひとつ、つま先用のインソールを追加することになった。
なんとか歩けるけど、はたして慣れることはあるのだろうか。
発見したんだけど、ハイヒールで階段を上り下りするのって恐いね!