
クラスメイトから平手打ちをされる話
あなたは学生時代、クラスメイトから平手打ちをされたことがありますか。
わたしはあります。
あれは専門学校へ通っていた頃の話です。
わたしは高校を出た後、デザイン関係の専門学校へ通っていました。ええ、授業料と通学費用はかなりかかりました。その当時、親には負担をかけてしまいました、申し訳ないです。母からはずいぶん愚痴を言われましたねえ。学校を出てからも軽く10年は愚痴を言われ続けました。
それはともかくとして、その専門学校での話です。
わたしがいたクラスは、さほど人数はいませんでした。男女ともに数名くらいです。
ですがなんせデザイン系の学校へ通おうというくらいですからねえ、皆さんけっこう自我が強かったと思います。
女子は見事に派手な子と地味な子に別れていました。わたしですか? もちろん地味な子グループにいましたよ。
高校時代にはできなかったような体験をたくさんしました。厳しい授業もありましたし、課題を仕上げるために徹夜するなんてこともありましたけど、充実していましたねえ。
なぜ一緒に作品を作らせようとしたのか

個性的なメンツだったんですよ
さてそんな授業の一環で、クラスの女子と男子に別れて、それぞれひとつの作品を作り上げようというものがありました。
先生ももうちょっと考えてほしかったですがねえ、ただでさえタイプが違うのに、こだわりだって強いのに、自意識だけ育ったようなまだまだ中身お子ちゃま達になぜひとつの作品を作らせようなんて思ったんでしょうねえ。
嫌な予感はしていましたが、予感どおり、作品を作り始めていくらも経たないうちに、派手な子と地味な子に別れて衝突しました。
ひとつの作品を作り始める授業になって何度目かの授業時間でした。
ちょうど先生は教室にいなかったんですね。
派手な子と地味な子で言い合いになってしまったんです。なぜか地味な子代表で前面に立ったのはわたしでした。基本的にわたしはヘタれなので、言い合いとか向かないんですけどねえ。
男子ですか? そのときに同じ教室にいましたよ。存在感を消していて、まるで空気みたいでした。
女の諍いに巻きこまれたくないという、潔いポリシーを感じました。
それは見事な平手打ち

平手打ちされた!
というわけで作品について派手な子のひとりとわたしで言い合いをしていたんですが、自分の感情に素直な子だったんでしょうねえ、いきなり右手を振り上げたかと思うと、思い切りわたしの頬に振り下ろしたんです。
派手な子は立っていましたが、わたしは椅子に座っていたんですね。
振り下ろすスピードも加わって、けっこう痛かったですよ。いい音がしました。
わたしを平手打ちすると、派手な子は憤然と自分の席に戻りましたね。
わたしは叩かれたショックでしばし呆然としていました。
が、元来がヘタれなものでしてねえ、やり返しはしませんでした。
これがドラマかマンガなら、夕日輝く土手でさんざんやりあった後は、お互い肩を組んで笑い合ったりなんかして、その後は親友になったりもするのでしょうが。
現実はそんなことはないですよねえ。その派手な子とは、それきり一切、それこそ学校を卒業するまで関わらなかったです。
その一件からすでに数十年経っていますが、いまだに鮮明に光景を覚えています。こんなに覚えているくらいなら、そのときにヘタれなりにやりかえしたりとかすればよかったですかねえ。
そのときの作品の出来ですか? それは聞かないでやってください。