女性同士、と聞いて、あなたはなにを連想するだろうか?

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筆者はこのかた
黒川伊保子 くろかわ いほこ
(株)感性リサーチ 代表取締役社長 人工知能研究者
1959年長野県生まれ。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(現富士通)で14年間にわたり人工知能(AI)開発に従事。その後、コンサルタント会社などを経て、(株)感性リサーチを創業。ベストセラー『妻のトリセツ』をはじめとするトリセツシリーズが人気を博している。 著書の本人紹介文から抜粋
はじめに
女性同士、と聞いて、あなたはなにを連想するだろうか。
「美しくも楽しい友情」? それとも「どろどろイライラ」?
この書籍は、人工知能の専門家が、「女性脳」と「女の友情」を”システム解析”したものだ。(と本に書いてあった)
女同士のあれやこれやを、脳科学者はどう分析したのだろうか。
女性脳は共感欲求が高い。共感したいし、されたいのである。だから、自分と似た友だちが、だんぜん居心地がいい。「わかる、わかる~」と盛大に言い合って、楽しい時を過ごせるからね。
ところがどうしたって違う人間だから、違和感を覚える瞬間は必ずある。「え。そうかなあ」と思う瞬間。それを顔に出すと、相手がイラッとし、無理して笑顔をつくれば、こっちがイラッとする。
似た境遇のふたりが、「わかる、わかる」で結ばれて、どうしたってゼロにできないわずかな違いでイラつき合う。ほら、女の友情が、「一点の曇りもない」わけがないでしょう?
「はじめに」の文章からなんとも容赦がない。というか、まったくごもっともで何度も手が止まってしまう。いやあ、脳科学者の分析って面白いなあ。
女性は共感する生き物だという説には心から同意する。「わかるぅ」と連呼する会話のなんと楽しいことだろう。「わかるぅ」だけで何時間も会話ができるよ。
「わかるぅ」と言うのも楽しいし、言われるのも嬉しい。「わかるぅ」の存在しない女性同士の会話なんてあるのだろうか。おそらくないだろう。だってわかってほしいもの。
だがしかし、「わかるわかる」だけではつまらないと筆者は続ける。
それ以外の、たとえそれがちょっと自分に痛いことでも欲しいと。それを楽しめる年齢になっているのだと。
わたし自身も筆者とそんなには変わらない年齢のはずだけれど、わたしに「会話の痛み」を楽しめるタフさはあるだろうか。うーむと考えてしまう。
「はじめに」の文章が濃ゆくて、ここだけで紹介に分量を取ってしまうよ。「はじめに」だけでここでは書ききれないくらいに中身が濃い。濃くて面白い。気になるかたは書籍へGO!
章の成り立ち
さて、この本は次の章から成り立っている。
第1章 女性脳の秘密
第2章 なぜ、あの女にイラつくのか~イラつきの正体
第3章 「イラつく女」のトリセツ
第1章から順に紹介していこう。
第1章 女性脳の秘密
女性脳の生存と生殖の本能をキートーンに話を進めるが、「私は女は子どもを産むべき(あるいは産んで一人前)」だなんて微塵も思っていないので、それを、ここで宣言しておく
とあるので、ここでもあらかじめ引用しておこう。
筆者は、母性が生まれつき備わった脳を女性脳と呼んでいる。
この「女性脳」の持つ性質(というか、特質?)によって、あれやこれやの女女問題が起こるというのだろう。
女性脳は、思春期に、自我が最大限に肥大する。
脳の世界観が、「自分」でいっぱいになってしまうのである。
排卵をほう助する女性ホルモン・エストロゲンの分泌開始と共に、「自我」と「猜疑心」が、女性脳を席巻するのである。
エストロゲンには、生殖器官を成熟させる働きもあるので、思春期の分泌量が最大となる。思春期の女子たちは、いきなり、スロットル全開の「女性脳」になってしまうのだから、かなり混乱するはずだ

思春期はハリネズミになっていたよ
思春期といえば、周りの目を気にしすぎて、内心ハリネズミのようになっていた。
周囲の誰もが自分を見ているような気がして、その目の中に嘲笑やあざけりが入っていないかとびくびくしながら周囲を伺っていた。
ちょっとヘアスタイルを変えるのも、制服のスカートやネクタイの長さを変えるのも大問題だった。
大人になった今考えれば、なにをあんなに大仰に捉えていたのかと思ってしまうけれど、そのときの自分にとってはそれこそ群れの中で生きるか死ぬかというほどのものだったのだ。
ヘアスタイルをクラスメイトに笑われて、今すぐこの場から消えてしまいたい気分になったりもした。
多かれ少なかれ思春期の少女たちがあんなハリネズミ状態だったのだとしたら、そりゃあ女女問題もいろいろと起こるはずだ。
最近、自己肯定感の低さに悩む女性は、意外なほど多い。
もともと、人類の女性脳の、生殖可能期間中の自己肯定感は、かなり低め設定である。他者の評価をうんと気にする。だって、「群れて、守ってもらう」という本能があるのだから、当たり前でしょ。
いわば、「他人の評価に命がけ」なのだ。「命がけ」は、比喩表現じゃない。脳にしてみれば、まさに、命がかかっているのである。
第2章 なぜ、あの女にイラつくのか~イラつきの正体
はるか昔から、群れ(共同体)の中で子育てをしていた女性たちは、群れの中で生き伸びるために群れの反応に敏感だし、その反応がどう我が身に関わってくるかに神経を尖らせている。
その中で「女性脳」が形作られていったのだとしたら、そしてそれが現代のわたしたちまで続いているのだとしたら、(子どもを持つ、持たないに関わらず)それぞれの年代で、それは思春期の教室だったり、ママ友グループだったり、あるいは職場の女性グループだったりするのだろうが、その「群れ」の中で女性脳からもたらされる問題に苦しみ、悩むことになるだろう。
ああ、心当たりはある。あいにくわたしには子どもはいないので、ママ友グループには縁がないが、それ以外の、クラスメイトだったり職場だったりのグループの中で、自分がどれだけ周囲の評価を気にしていたことか。
小さな発言ひとつをいつまでも気に病んでいたり、相手のほんの一言の意図をうじうじと考え込んでしまったり。
あれも女性脳のなせるわざだったのか。
厄介なのは、その人にイラつくのは、その人が悪いからだ、と思い込むこと。
脳がイラつく本当の理由は「自分の優位性が脅かされるから」だが、顕在意識は別の理由を探す。何とか欠点を探し出して、「あの人のここが嫌」というふうに脳がこじつけてしまうのである。

常に苦手な人がいる
教室なり職場なりのグループの中に、苦手、あるいは嫌いな人がいる、ということは特段珍しいことでもないだろう。
理由はわからないのに、ある特定の人に目をつけられて、なんやかやと難癖をつけられたり、自分にだけやたらとあたりがきつかったり。
わたしなにかしたっけ、と思いつつ、本人に直接聞く勇気もない。
もやもやした日々を送らなければいけなかったりするのだが、その答えはこんなところにあるのかもしれない。
第3章 イラつく女のトリセツ
第3章の「イラつく女」のトリセツでは、イラつく女性を7つのパターンに分けて、パターン別に解説(というか、対処法)が書かれている。
書籍の中でもおよそ3分の2の分量を、この第3章は占めている。
ひとつひとつ紹介していきたいところだが、そうするととんでもなく長くなってしまうので、ここではパターン名だけ挙げておこう。
中身が気になる、それぞれの対処法を知りたいという人は書籍へGO!
その1 自分より美しい相手にイラつく
その2 自分よりも劣っている相手にイラつく
その3 なにかとマウントしてくる相手にイラつく
その4 感謝しない相手にイラつく
その5 価値観の違う相手にイラつく
その6 使えない相手にイラつく
その7 愚痴を繰り返す相手にイラつく
最後に、とても印象に残った文章を引用しよう。
この本の中では、何度か「いい人」をやめようという話をしてきた。誰かの評価軸を生きていると(ましてや、「世間」などいう実体のないものの評価軸を生きていたら)、自分を見失って、自己肯定感の低さに苦しむことになる。「いい人を生きる」のではなく、「何かに夢中になって生きる」ことこそが、本当の人生を生きる鍵である、と。
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