
社内には美人が多い

社内に美人さんが多い
後輩女子にとてもきれいな子がいた。そもそも会社は美人度が高かった。
福岡には美人が多いというが、それにしてもタイプの違う美人が揃っていた。
わたしが会社に入社したときも、女性の先輩がたが揃って美人なのにすごく驚いた。
どれくらい美人揃いだったかというと、会社のパンフレットに載せるために会社のそばで女性社員だけで写真を撮っていたら、モデルを呼んで撮影しているとご近所に勘違いされたくらいだ。(入社してから聞いた)
癒やし系からクール系まで揃っていて、女性の採用条件に容姿があるのかと本気で思ったくらいだ。なぜ自分が採用されたのだろうと不思議だった。
ということで、美人が多い会社だったが、後輩女子がこれまたきれいな子だった。
一見シャープなクール系に見えるが、ちょっと天然も入っていて憎めない。
おしゃれが好きで料理もお菓子作りも好きという、どうせ女に生まれるならこんな風に生まれたかったと思わせる女子だった。
後輩女子をモデルに激推しする
話は少し変わるが、地元にはタウン誌があった。(いまでもあるんだろうか?)
そのタウン誌の表紙はいつも女性がひとりで写っていた。タウン誌は中身が充実していてわたしも愛読していたのだが、ある日表紙の女性が一般の人であることに気づいた。
それまではプロのモデルを撮影していると思っていたのだ。
タウン誌の中に表紙モデルの応募要項などが書かれたページがあった。
身長、年齢などの条件が書かれていたと思う。
おお、ばっちりやん、とわたしは思った。
いうまでもないがわたしのことではない。
後輩女子を応募したい、とわたしは思った。後輩女子がこの表紙を飾ったらどんな感じだろう。
考えるだけでわくわくした。わたしは根っからの裏方体質だ。
後輩女子に応募を勧めた。最初後輩女子は、恥ずかしいから、と首を縦に振ってくれなかった。
えー、こんなにきれいなのにもったいないなあ。
嫌なものはしかたがない。無理強いするわけにもいかないし。
とか思いつつ、それからもちょこちょこ話に出していたのだが、ある日後輩女子の気が向いたのか、それとも春風が気持ちよかったのか、いいですよ、とOKを出してくれた。
ええ、張り切りましたね。
後輩女子の写真を撮り、後輩女子のPR文を気合いを入れてしたためた。
そして勇んでタウン誌の編集部に郵送した。
かなり応募数が多いらしく、タウン誌には、応募してから短くても数週間、長いときは数ヶ月は返事を待つようにと書かれていた。(返事があるのは採用のときだけだったと思う)
気長に待たないといけないなと思っていたのだが、驚いたことに1週間後くらいに電話連絡が入ってきた。
後輩女子の美貌、恐るべしだ。
タウン誌の表紙を飾る後輩女子

これぞマネージャーの醍醐味!
わたしの名前で郵送していたので、編集部からはわたしあてに電話がかかってきたのだが、こんなに早く連絡が来ると思っていなかっただけに驚いた。正直いって興奮した。やった、と思った。
マネージャーの喜びって、こんな感じ?
数日後の夕方、後輩女子と一緒に編集部を訪ねた。
初めて目にした雑誌編集部がとても珍しくて、きょろきょろしてしまった。
その日の打ち合わせで撮影日まで決まった。
残念ながら撮影日は平日だったので、わたしは同行することができなかった。
後日、編集部から後輩女子が表紙になったタウン誌が郵送されてきた。
タウン誌を手に取ったときは、おお、という気持ちになった。
子どもの七五三の晴れ着姿を見たときの親の心境といおうか。(経験したことないけど)
担当したアイドルが雑誌の表紙を飾ったときのマネージャーの気持ちといおうか。(経験したことないけど)
やたら嬉しかった。後輩女子が恥ずかしがるので、同僚におおっぴらに自慢できないことが残念だった。ので、ひっそりと自慢した。
会社でのとても楽しいエピソードのひとつだ。
マネージャー再び、と思ったが
そんなことから何年も経った頃のことだ。
話はまったく変わるが、同僚の男性がテレビ番組に出た。『新○さんいらっしゃい』だ。
なんせ全国放送だ。あっという間に社内で評判になった。
たしかそのとき同僚は海外旅行をゲットしたのではなかったか。
別の後輩女子とそのことを話していたときのことだ。
「いいなあ、海外旅行ですよ」と後輩女子が言う。
「『新○さんいらっしゃい』に出たかったの?」とわたしは聞いた。
たしかこの後輩女子は結婚してまだ1、2年だったはずだ。
「あはは、いいですねえ。旅行ゲットしたいし」
そうなの?
「写真だけ撮らせてくれない? 後はわたしがやるから」
「絶対ダメです!」
後輩女子に全力で拒否された。
ちぇ、本気だということがバレたか。