ネギの野望

カメレオン

友人ネギのこと

最初は同僚として知り合ったネギだが、いろいろと話や好みが合い、プライベートでもつきあうようになった。今では気の置けない友人のひとりだ。
つきあいもけっこう長くなるが、こういう面もあったのか、と今でも意外に思うときがある。

わたしもそうだがネギも相当の本好きだ。
一緒に出かけるときはコースの中に書店行きが必ず入るし、書店に入るととりあえず別行動して後で合流する。
その日も書店に入って少ししたら自然と別行動になった。

お目当ての本を見つけて手に取り、さてネギはどこに、と探す。
ネギは図鑑のコーナーにいた。
なにやら悩んでいるようだ。

「なにか見つけた?」
「これ欲しいんだけど、どうしよう」
見ると、鷲の図鑑を手にしている。
大判の図鑑だ。

ネギは悩む

書店で散財してるよ

「図鑑、好きなんだっけ?」
「うん」
そうか、ネギは図鑑好きだったのか。新発見だ。
「うーん、こっちも捨てがたい」

見比べているのは狼の図鑑だ。図鑑と図鑑で悩んでいる。
「狼も好きなんだっけ?」
「うん、オオカミ犬を飼うのが夢だった」

そ、そうだっけ。猫を飼ってるのは知ってるけど、そっちも飼いたかったのか。
さらにふくろうの図鑑も手にとって悩んでいる。そこまで図鑑で悩むか。
ネギが見比べているのはどれも大判の図鑑だ。図鑑というだけあってカラー写真も多いし、高い。1冊あたり5千円前後はする。

「3冊は難しいな」
そうだね、1回の買い物で3冊の図鑑は冒険だとわたしも思うよ。重いし。
さんざん悩んだ結果、狼とふくろうの図鑑を買っていた。

2冊は買うのか。
「うーん、これが限界かな」
ネギの言う限界が金額を指しているのか重さを指しているのかわからないが、別の翻訳物の本も買っていたから、総額は1万円近くはしたはずだ。
バッグや服で散財という話はよく聞くが、ネギの場合は書店で散財だ。

ネギが飼いたいものは

それ飼いたいんだ?……

ネギは真剣にオオカミ犬を飼うことを検討したらしい。
だが、飼育環境(自宅の庭の大きさとか?)などを考えると難しいと残念がっている。
諦めているわけではなさそうなのが、ちょっと恐い。

そして、目をきらきらさせて、蜥蜴とかげも飼いたい、という。
えーと、蜥蜴も好きなんでしたっけ?
好きらしい。

飼いたい蜥蜴とかげの種類や飼育のしかたを熱心に話し続けた。
草食の蜥蜴がいるらしくて、それがいいらしい。さすがにネギも昆虫をエサとして扱うのは苦手のよう。
わからない。わたしにはわからない。
幸か不幸かわたしの愛はもふもふに集中している。

福岡に爬虫類カフェがあるから行きたいんだよね、と楽しそうにネギは言う。
そ、そう。
好奇心が強い自覚はあるんだけど。
ネタができるのも大歓迎だけど。
少し調べてみたら本当に福岡に爬虫類カフェがあったけど。

同行はちょっと考えさせて。

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