
パソコンを買ったときの話

いろいろお願いします
パソコンが壊れた話は前に書いた。
NPO法人の代表、熊本在住のMさんに自宅までセッティングに来てもらった。
数年前にもパソコンの修理に来てもらったことがあった。
そのときの対応がえらく良かったので、次になにかあったときもお願いしようとひそかに心に決めていたのだ。
年に1回はパソコンも健康診断をしたほうがいいですよ、という助言をスルーしてしまっていたので、数年ぶりの電話をかけるのに少々気が引けたが、さすがにプロは即座に対応してくれた。
壊れたパソコンの修理もさることながら、メインは(当時の)ニューパソコンの設置だ。
データの移行やらネットの設定やらセキュリティやらしてほしいことはたくさんある。
Mさんはわたしのニューパソコンを興味深げに見た。
最新のものではないが、それなりにいいやつだ。予定金額よりも少しばかり値が張ったが、売り場のおじさまが太鼓判を捺した、というか、熱烈にプッシュしたシロモノだ。
ははあ、とMさんはため息をつく。
「えらくいいパソコンですねえ」
字面だけだと褒めているようにも聞こえるが、口調はとてもそうは聞こえない。
ええぇ、なんすか、なんか問題あるんですか、このパソコン。
なにかあるんだったら言ってくださいよ、Mさん。
「いやー、パソコンに問題はまったくないですよ。むしろいいパソコン過ぎる、みたいな?なんていうのかな、コンビニ行くのにベンツに乗る必要はないですよね。軽で充分、みたいな。そんな感じですか?」
わあ、うまい例え。これは使わせてもらわなければ。
そうですか、例えばコンビニの店員が速水もこ○ちだった、みたいなもんですか。長身イケメン、使う場所が違うやろ、みたいな。
つまり沖端が使うにはこのパソコンは性能が良すぎると。使いこなせんやろうと、そういうことですね。
うう、プロに言われたら否定できない。
ニューパソコン君をどう生かすか。
沖端の重要懸案事項でございます。
ウィルス警告が出た!

なんか知らんが警告が出た!
Mさんとの話には続きがある。
さらに数年後。
ネットをしていたら(別にやばいページを見ていたわけではない)突然パソコン画面にメッセージが現れた。
それは一見セキュリティの警告メッセージに見えた。
後で考えたらものすごく腹が立つのだが、実によくできていた。
トロイの木馬に侵されているとか、200秒(だったかな)以内に更新キーをクリックしないとデータが破壊されるとか書かれている。
ご丁寧に残りの秒数がカウントダウンされていく。
パソコンのウィルスについては多少は知識を持っていると思っていた。
会社でも定期的にシステム課からウィルス関係の情報が送られてくる。
それなのに、焦った。
どんどんカウントダウンされていく数字に思考停止した。
あやうく「更新」と書かれているキーをクリックしそうになった。
これが会社で使っているパソコンならこんなに焦らなかった。
すぐにシステム課の社員に連絡したはずだ。
自宅で使っている個人のパソコンで、そばに相談できる人はいない。
それおかしいよ、と言ってくれる人はいないのだ。
思考停止したまま判断を迫られる。
振り込め詐欺に騙される人の心理状態がなんとなく理解できた。
すんでのところでクリックするのを思いとどまったのは、どこかで似たような事例を聞いたのを思い出したからかもしれない。
しかし、データが破壊されるまであと○秒、といったメッセージは心臓によろしくない。
パソコントラブルにSOSを出す
パソコントラブルといえば、わたしの中ではMさんだ。
しかしこの数年まったく連絡していない。それまで特に問題がなかったので、パソコンを健康診断することも怠ってきた。
すみません、本当にすみません、こんなときだけ連絡してすみません。
わたしはあわあわとMさんに電話した。
Mさんにわたしを思い出してもらうのに少々時間がかかったが(なんせ数年ぶりだ)Mさんは数年ぶりの修理依頼を快諾してくれた。
現在は遠方への修理出張はしていないとのことだったが、県を越えて来てもらった。
こうして、わたしのパソコンは数年ぶりにメンテナンスを施された。
ちなみにくだんの(データが破壊される的なメッセージを出す)パソコンウィルスは無視するのがいいらしい。
メールで送られてくる、金払えといった詐欺と似たようなものか。
しかし全部が全部無視でオッケーというわけでもないらしく、素人が判断するのは難しいそう。
やはりこういうときは信用できるプロの相談するべきか。
すっかりご無沙汰していたのを申し訳なく思うわたしに、Mさんは爽やかな笑顔を見せる。
「いえいえ、いつでもお伺いしますよ。料金を払っていただければ」
プ、プロですね、Mさん。
次回は忘れられないうちに連絡します。
パソコンの健康診断も、ぜひ。