
やばいことになった話
やばい、これはやばい。
なにがやばいかといえば、血圧だ。
なにを隠そう(別に隠さないけど)沖端家は高血圧家系だ。両親も高いし姉も高い。
気をつけなければ、と思わなかったわけではないが、実はけっこう油断していた。
健康診断で血圧でひっかかったことがなかったからだ。
ずーっと、ずーっと、下が80で上が120くらいをキープしていた。
みごとに平均値だ。
なのに、ある年突然高くなった。
下が100で上が145。
嘘だろう、とわたしは計測器を凝視した。
なぜだ、キミは去年まではわたしに優しかったはずだ。いつも平均値をわたしに指し示してくれていたはずだ。
なのになぜ、今年はこんな数字をわたしに突きつけるのだ。
驚くわたしに看護師さんは優しく、もう一度計ってみましょうか、と言ってくれた。
健康診断で訪れた病院での一幕だった。
あ、いえ、去年とだいぶ数値が違うので驚いてしまって、とわたわたするわたしに、計測器の数字の間違いということもありますから、と看護師さんが再計測を促してくれる。
ああ、なんだかデジャヴ。たしか去年体重が○キロ以上増えたときも看護師さんと同じようなやりとりをした覚えがある。
そして計測器は今回も正しかったのだ。
「高血圧」の文字が頭に張りついた

こ、高血圧……!
高血圧、という3文字がそのときからわたしの頭に張りついた。
やばい。くどいようだが、これはやばい。
高血圧は危ない、という認識はあった。あまり自覚症状がないだけに放っておくと、あるいは気づかないでいるうちにある日突然どかんとくる、というやつだ。
なにがいけなかったんだ。
料理の味付けが濃かったのか。醤油と塩を使いすぎたのか。
それとも夜のお供のポテトチップスがいけないのか。
いやしかし、あれでポテチはあまり塩分は高くないという話ではないか。
ポテチの脅威は塩分よりもむしろカロリーか糖質量だろう。
いや話がずれた。
血圧を下げる努力はすべきだろう、とわたしは決意した。
料理の味付けをなるべく薄くするように気をつけた。
運動をしなきゃ、と思いつつできなかった。
ポテチをやめよう、と思ってじゃがりこを買った。
いったいなぜなのか、それとも当然の結果なのか、血圧は下がる気配を見せなかった。
家に血圧計を持たないわたしが血圧を計るのは病院に行ったときくらいだ。
かかりつけの歯科医院にも立派な血圧計がある。
恐る恐る計ってみる。
下が105、上が150。
なぜだ、なぜなんだ、なぜじわっと上がっていくんだ。恐いじゃないか。
そのときの恐怖で、家でマメに血圧を計ろうとタ○タの血圧計を買った、
数日に1回くらいのペースで計っているが(本当は毎日計るべきなんだろうが、めんどくさい)下が100をいったりきたり、上が145をいったりきたりだ。
玉ねぎが効果があるらしい
ネットであれこれ検索しているうちに、玉ねぎが血圧を下げるのに効果があるらしいと知った。
玉ねぎの血液さらさら効果はよくいわれていることだ。
玉ねぎか。うーむ、嫌いではないが、特別好きでもない。
ものはためしと玉ねぎを山のようにスライスしてノンカロリーのドレッシングをかけて食してみた。
ちょっとえずいた。涙目にもなった。というか、泣けた。
だめだ、とてもじゃないが、続かない。
玉ねぎをおいしく料理すればいいのだろうが、残念ながら自分に料理の腕は期待できない。
どうしたらいいのか、正常血圧はどうやって目指せばいいのか。

玉ねぎをどうやって摂取すれば!
わたしは買いこんだ玉ねぎの大袋を手にして途方に暮れる。